SOUKEN トピックス第 213 号 ( 17.01.18 )

★☆長時間での保湿持続性試験★☆

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被験者10名-

被験部位:被験品単一(頬)、複数(前腕内側)

観察タイミング:塗布前、6時間(※-12時間までもコストはかかりますが可能)

評価項目:皮膚水分量、皮膚水分蒸散量
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保湿性とは皮膚はどれだけ乾燥しているのか、もしくは皮膚の潤いが

どの程度なのかを表すものです。

皮膚の乾燥を防ぐ、もしくは皮膚に潤いを与えるものが保湿製剤であり、

一般的には化粧品として存在しています。

保湿製剤を皮膚に与えれば保湿効果が高まることは、今までの経験上、

また原料開発段階でも明確にデータとして得ることが出来ます。

その一方で、本当に皮膚に潤いを与えることが出来るのでしょうか、

また、その与えられた潤いを保つことが出来るのでしょうか。

潤いを保つこと、これを保湿性の持続と言います。


では、保湿性はどのくらい持続すればよいのか。

朝起きてから寝るまでと考えることも出来ますが、

一般的には朝、化粧してから仕事や学業と活動を終えるまで、

つまり外での活動時間を意味していると思われます。

1日の活動を終えた段階でも朝の保湿性が保たれているならば

まさに保湿性が持続していることになります。

そう考えると-12時間程度でしょうか。


SOUKENでは、朝塗布する前の皮膚状態、塗布直後から

1日の活動を終える時間までの保湿性の変化を追跡することが出来ます。




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被験者10名-

被験部位:前腕内側

観察タイミング:塗布前、6時間、8時間、10時間、12時間

評価項目:皮膚水分量
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化粧品成分はたくさんあり、期待する効果も様々です。

一般的に知られている効果の1つに「保湿性」があります。

健康な肌はは、肌細胞が常に活発に増殖し、

新しい細胞が生まれた分、 古い細胞が死んで排除されていきます。

新しい細胞は、表皮の最下層である基底層で生まれ、

その上の有棘層・顆粒層を経て、

最上層の角質層まで押し上げられていきます。

角質層では、死んだ細胞となって、

最終的にはアカとなり肌表面から剥がれ落ちていきます。

この過程を肌の新陳代謝(ターンオーバー)といいます。


肌細胞(表皮細胞)の一生といえる新陳代謝は、以前28日(4週間)周期と

言われていましたが、最近では42日(6週間)とも言われています。

そして、この新陳代謝は肌の保湿機能にたいへん大きな影響を与えています。

潤いのある肌は、適正な新陳代謝があってこそつくられるのです。

角質層は、活動を停止した細胞(死んだ細胞)が20層ほど重なり、

その細胞と細胞の間にNMFなどの保湿成分や細胞間脂質が存在します。

ちょうどレ ンガを20段ほど交互に積み上げ、 そのレンガとレンガの間を

NMFなどの保湿成分や細胞間脂質が、 まるでセメントでレンガブロックを

固定するかのように埋まっています。

レンガが整然と並んだ状態は表面が滑らかになっていますが、

所々でレンガがめくれ上がった状態になると

肌は荒れ、ざらざら・ カサカサと感じたりします。